2013年03月14日

判断が違えば勝ち抜け校が変わっていた準決勝オーラスの三つの分岐点

 千里山と新道寺が2位通過していた可能性

阿知賀20b_001.JPG

 Aブロック準決勝大将戦オーラスの牌譜は麻雀漫画らしいギリギリの牌譜だった。
 というのも、少し判断が違っていたら、落ちた他の2高のどちらかが2位通過していた可能性が高い。(新道寺が通過していた可能性は少ないんだけれど……)


 大きく分けて、三つの可能性があったと思う。


 以下それをちょっくら見てみる。


 まずは長いけど状況確認

阿知賀20d_004.JPG

 まず最初にテンパイしたのは淡。
 三索六索待ち。


阿知賀編20f_001.JPG

 淡が七萬を切り、それを姫子が哭く。
 タンヤオドラ2の5800点をテンパイ。
 和了れば2位で終了可能。


阿知賀20d_006.JPG

 穏乃のツモは七萬
 穏乃は四筒を切って、五萬八萬のテンパイにする。


阿知賀20d_007.JPG

 穏乃の鳴いた四筒を哭き、イーシャンテンに持ち込む竜華。


阿知賀20d_005.JPG

 引いてきた中をカンする淡。
 これで、能力のもう一つ、「カン裏モロ乗せ(仮)」の条件が整い、リーチ。


阿知賀20d_003.JPG

 リーチ後すぐに姫子がツモ切りで六索を切る。
 本当はこれ振り込みなのだが、トップ通過を狙う淡は見逃す。


阿知賀20d_002.JPG

 穏乃がツモ切りで六索を切る。
 先に上家の姫子が切っているので絶対に安全な牌。


阿知賀20d_008.JPG

 穏乃の切った六索を泣いて四萬七萬待ちのテンパイになる竜華。


阿知賀20b_004.JPG

 結果、淡が3000、6000の跳満を和了り、跳満。
 阿知賀と白糸台が抜ける結果になるんだけれど、これ実は少し違っていたら他の二校が抜けていた。


 ツモ山にいたのは、七萬中六索六索六索


  可能性その1

 姫子が七萬を鳴かなければ抜けていたのはどの高校が抜けるかわからなかった可能性が高い。

 淡の切った七萬を哭くかなければ、姫子のツモは七萬
 五筒八筒のテンパイになる。


 次の穏乃は中をツモ切り。
 竜華が六索を引き入れ、三筒七筒切り。(おそらくは七筒
 淡が六索をツモるが2位確定の跳満止まり。
 淡がどうしてもトップ通過したい、あるいは阿知賀を落したいと考えるなら、ホンイツに移行して五萬五萬赤の対子を落とことになる。


 その場合、どの高校が勝つかわからない。
 淡が二枚目の五萬を落とすまでに穏乃がテンパイすれば、千里山が抜ける。
 だが、それ以前に五筒八筒が出れば、新道寺が抜ける。


 (この可能性、コメントのご指摘で後半大きく修正しております。ご指摘ありがとうございました)


  可能性その2

 竜華が六索を哭かなければ、2位がどの高校になるかわからなかった

 竜華が哭かなければ、ツモは六索
 四萬七萬待ちのテンパイになる。


 これにより、竜華、淡、姫子、穏乃が四人ともテンパイし、めくり勝負になっていた。
 (正直、竜華視点にすれば、無茶苦茶後悔する哭きだったと思う。自分が哭いて下に流した牌でツモと言われて逆転だなんて、普通の麻雀でもがっくり来るのに。もし……だけど、枕神怜ちゃんを親番ではなくこのオーラスで使っていれば、勝っていた可能性が高いだろうし)


 と書いてましたがsimoponさまよりコメントで指摘をいただきました。
 淡の和了、最後の角なのでまだ6ソーが来る可能性が高いとのこと。
 ……確かに。(ただしこれは要検証で、単純に和了るだけなら役が成立しない3ソーが来てしまう可能性が残っています。もっとも「最後の角」がハネマン以上で和了れる能力である場合、淡の思惑通り、6ソーが来ることになります)


  可能性その3

 淡が自分の能力を過信し、かつ2位通過を目指していたら千里山が通過していた。

 もし淡が自分の能力を過信して姫子の切った六索をロンしていたら裏ドラ乗らずに跳満止まり。
 千里山が102100点、白糸台が99500点で千里山勝ち抜けだった。


 白糸台の2位通過は、淡がプライドのためにトップ通過を目指していたからこそ生まれたぎりぎりの産物だったのである。


 判断による分岐点の追加

  可能性その4

 コメントでご指摘いただいたので追加します。
 以上の分岐とは別に、差し込みによる終了の可能性があります。


 A.穏乃が姫子に差し込むケース
 姫子のテンパイ後に穏乃が五筒を切れば、姫子が5800点の和了で阿知賀と新道寺が勝ち抜け。


 B.竜華が穏乃に差し込むケース
 穏乃のテンパイ後に竜華が五萬を切れば、穏乃が2000点の和了で阿知賀と千里山が勝ち抜け。


 なお、他家に差し込むのはかなり難しい。
 他家の和了牌が解るというのは、天江衣や神代小蒔と言った魔物級や、宮守で先鋒を務めた小瀬川白望クラス。
 ちなみに、清水谷竜華も他家の当たり牌をピタッと止められる実力者クラスっぽいが、和了牌が解ったとしても打点まで解るのは不可能に近い(魔物である天江衣はわかってたが……)ので、新道寺と僅差の竜華が差し込むのは難しかったかも。


 
posted by 真鯛 at 05:50 | Comment(16) | 阿知賀編(考察) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最初の記事にすごい誤解があって即座に修正しました、すみません。
Posted by 管理人 at 2013年03月14日 06:05
可能性1の姫子の聴牌は筒ゴニョゴニョ

面白い可能性2ですが、
竜華が淡のアガった6sを回収していたとしても、淡の次のツモ、こいつがまだ「カド」の牌なので、これも6sだったんじゃないかと思うんですよね…和了ゾーン全部6s…
Posted by simopon at 2013年03月14日 07:52
simoponさま
 可能性1の姫子の奴、初期の投稿からわずか5分の間、間違えていたものを読まれたのですねw


 可能性2はなるほど、角ですねー……。
 さっそく、記事に追加しておきます。
Posted by 管理人 at 2013年03月14日 07:59
と思ったら……。
可能性1、普通にまだ間違えているものが残ってました。修正しておきますー。
Posted by 管理人 at 2013年03月14日 08:00
打牌の判断ではありませんが、シズがカン裏見るよう指摘しなければ淡は誤申告によるチョンボで−8000、千里山2位という展開もありましたね。

白糸台敗退を狙ったと思われるシズの1300見逃しですが、敵失ではなく正々堂々倒したいという思いがあったんでしょうね。
Posted by at 2013年03月14日 08:05
穏が中をツモ切ったら淡はハネ満で満足だと思います。カンのときに「これでまだ狙える」と言ってたのはトップのことでしょう。カンがくるまではトップを諦めていたかと
同じ牌が固まってること多いですね。変えられない支配や運命でしょうか。部長の一通ドラ5も一巡の間に3枚の5筒が眠ってましたし
Posted by at 2013年03月14日 08:28
差し込みのパターンも無くはないですね?
シズが2000点のテンパイですから千里山は差し込んでたら勝ち抜けでした。無理があるけど……
Posted by at 2013年03月14日 17:13
>白糸台敗退を狙ったと思われるシズの1300見逃しですが、敵失ではなく正々堂々倒したいという思いがあったんでしょうね。
 結果的に対白糸台に絞った感じになった1300の和了でしたねー。
 局を超えて発動する見通しの力、恐るべしです。


>穏が中をツモ切ったら淡はハネ満で満足だと思います。カンのときに「これでまだ狙える」と言ってたのはトップのことでしょう。カンがくるまではトップを諦めていたかと
 おっしゃるとおりだと思います。
 もし6ソーをツモれば、屈辱の二位狙いで和了って終了ですねー。



>差し込みのパターンも無くはないですね?
 差し込み!
 なるほど、それはあり得たかもですね。
 ちょこっと追加しておきますねー。
Posted by 管理人 at 2013年03月14日 18:24
可能性1について、淡が見逃しの5萬トイツ落としでも、シズは中ツモ切り(7萬入らず一向聴)なので、シズのアガリにはならないのでは?
Posted by at 2013年03月14日 22:18
千里山監督の「常にトップを目指せ」という方針は間違ってなかったんですね。
最後まで1位を目指した2人が勝ち残り、最後の最後で2位狙いをした方が負けたというのは意図したものなのでしょうね。
そういえば2位狙いをした泉はコテンパンにされましたね。
Posted by at 2013年03月14日 23:46
>可能性1について、淡が見逃しの5萬トイツ落としでも、シズは中ツモ切り(7萬入らず一向聴)なので、シズのアガリにはならないのでは?
 おっしゃるとおりです!
 早速該当部分を修正させていただきました。


>千里山監督の「常にトップを目指せ」という方針は間違ってなかったんですね。
 麻雀漫画だと、「トップ」を目指すからこそ最強に辿り着けるタイプと、あくまで確率を考えて安定した打牌を行うのでしぶといタイプがよく登場します。
 和とかは「トップ」を目指しているわけじゃないけれど確率の裏付けで確実に強いタイプなのですが、もしかしたら和も、個人戦とかで最終的に「優勝したい欲」が出るのかもですねー。(最初は結構プライドの高いキャラでしたし)
Posted by 管理人 at 2013年03月15日 01:46
恐ろしくどうでもいいのですが、竜華が4pチー「まだ一向聴」って言ってるシーンで7pが浮いてるってことは7pを切った筈
なのに6sチーした後にまた7p切ってますね。
3pはどこへ行ったのか・・・
Posted by at 2013年03月15日 10:08
2回の7pはどちらか3pの間違いっぽいですね。
4pを鳴いた時点でどちらも浮くのでどちらがどちらかは判断できかねますけど。
誰かがどこかに指摘すればアニメまでには直っていると信じて。
管理人様指摘するなら今のうちですよ!(他力本願
Posted by at 2013年03月15日 16:56
>3pはどこへ行ったのか・・・
 実は初読で気づいていたのですが、気分よく感想を読みたい人のために突っ込むのはやめておきましたー。
 誰かはツッコンでると思いますが……そうですねー、明日更新予定の追加記事で触れておこうと思います。


>管理人様指摘するなら今のうちですよ!(他力本願
 私がブログに書いても何にもならないですよーw
Posted by 管理人 at 2013年03月16日 01:54
竜華は2局前で穏の当たり牌止めてたから
手牌読んで差し込むチャンスは残ってたかも
Posted by at 2013年03月17日 00:54
 打点は読みづらいので、点差的にギリギリですねー。
 それなら穏乃が自然に和了るか、自分が前に進むという方が期待値的にはいいかもしれません。

 怜や照ならなんとかなったかもしれませんが。

Posted by 管理人 at 2013年03月17日 06:20
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